没後30年 鴨居玲展 踊り候え
土日を避けて行った、東京駅ステーションギャラリーの鴨居玲展、やはり混雑は避けられた。
詳しく画家について調べてはいない。
ただ、画家がスペインのバルデペーニャスに居た時に、キリスト教に信心深い人々の教会というものに対峙する事で悩み苦しんだという事をどこかで読んだ。
.......という事か、というか、だからか.......「教会」という絵が素晴らしい!特に青いバックの「教会」という絵に私は惹かれました。
私メは仏教徒。(画家は無宗教と言っていたみたいだけれど、外国での無宗教は居心地が悪い)宗教の違いから、決して入ってはいけない部分はわきまえているつもりだけど、キリスト教でも仏教でも、人として触れ合ったり感じたりという部分は開かれているんだと思う。
なぜ、物々しくて暗くて、彫刻で飾られたファサードも、ステンドグラスの窓もない、何もないグレーの塊として、教会をとらえているのか....異邦人として、わかるような?しかし、何か引っかかるというか....悲しいものがある。
大聖堂など大きな協会は、上から見ると十字架になるように設計されていると、聞いたことがありますが、「教会」の絵には、十字架の影がはっきりと描かれてありました。
この絵はこの画家にとって、特別重要な絵だと...確信しました。
私は何十年ぶりかで感動に出くわしました。彼の絵に出没する人々は、全く素晴らしいのです!!服のしわの間から肉や血を感じます。そして不思議なことに、この画家の全ての絵の色調が好きです。好きな絵、というものは癒されるのですね!
あと、「ナザレのおばあさん」という絵ですが、何だか同じおばあさんに私もナザレで会っている気がして....懐かしくなりました。昔ポルトガルで、私が写したおばあさんの写真は今でもまだ持っています!
ただ、私がポルトガルのナザレに行ったのは28年前の1987年。絵の制作年は1971年で、16年の差がありますね。私が会って写真を撮ったおばあさんは、ナザレの海岸で豆を売っていました。.....本当に彼の絵に出てくるおばあさんとそっくりなんです!もしかしたら、画家が描いたおばあさんと、私が写真を撮ったおばあさんは、ご親戚かもしれませんね??
ああ~、もう一度あのナザレを訪れたいものですぅ!!!ナザレの海岸は何十年経ってもそんなに変りようがないような気がしますが........。
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